11月に入り、急に寒くなってきたかと思うと、明日には雪の予報が出ています。
もう早や冬の訪れか・・・。新築現場も寒くてカーテン施工には辛い時期です・・・。
な~んて、こんな事言ったら、毎日外でお仕事をしている人に怒られますね・・・。
寒くなり始めると毎年ご相談いただくのが、カーテンを取り替えて暖かくしたいという要望です。
現在もそのようなご注文に合わせて縫製加工の真っ最中のお宅が2件ほど。
一件は、カーテンの丈を床に引きずる様長く製作。もう一件は、長めの丈に更に裏地を付け、そしてサイドリターン、カーテンレールにはカバートップとこれ以上ないという対策を施す予定。
お客様の要望には、持てる知識を精一杯絞ってお答えするのがモットーです。
写真をご紹介できれば、後日ブログアップしますね。
さて、前置きが長くなりましたが、今日は、寒さ対策ではなくて、「音」対策です。
遮音についてのお問い合わせも度々いただきます。
「遮音カーテン」と名打たれている商品が、各メーカーのカタログに掲載されています。
しかし、いつもお客様にお答えするのが、効果がゼロではないですが、ご満足のいく効果が得られるかは微妙です・・・とあやふやな返答をしてしまいます。どんなに優れた布であっても、防音扉のような遮音効果は無理だからです。あまり期待されないように、控え目で弱気な発言に留めています。
そんな中、最も効果があるであろうスミノエの商品『サウンドガードⅡ』を施工させていただいた例をご紹介します。

もともとは、2階の大きなホールだったスペースをピアノルームに改修。アルミ製の4枚引き戸で仕切ってはいるものの、グランドピアノから発せられる演奏音は同じ階はもちろん、階段ホールを抜けて1階の玄関、リビングまで響き渡ります。
当社のOB顧客様でありますが、自身でインターネット等で色々と調べられた上、当社にこの商品の取り扱いがあるかお問い合わせをいただきました。
数ある遮音カーテンの中でも、最も効果の高い商品かと思います。
メーカーカタログ中のデータグラフは下図の通りです。

グラフで分かるように、普通のカーテン、また生地の裏側にコーティングをした一般的な遮音カーテンと比べると、遥かに高い遮音効果を発揮します。
欠点は生地が厚すぎ、当然プリーツを取ることなど不可能で、カーテンとしての美しさはかなり劣ります。


効果を高めるためには、とにかく隙間をつくらない事が必要です。
メーカーカタログの説明では・・・

さすがに当社で縫製は無理と思い、こちらの現場はメーカー縫製で納めました。

↑カーテン上部と天井との隙間をなくしています。

↑カーテン裾もマジックテープ付の共布でしっかりと隙間をふさいでいます。
開閉は決してスムーズではなく、それなりの負荷がかかります。また、重量もあることから、カーテンレールも丈夫なもの、そしてレールを付ける位置の下地もしっかりとした状況でなければなりません。
今回はニューデラックアルミ製のカーテンレールを、軽量鉄骨下地に30㎝間隔位でネジ止めしていますので強度は十分です。
後日、別件でこちらのお宅に伺った時に、お客様にこのカーテンの効果を尋ねましたところ、以前とはかなり違いますよ!とお答えいただきました。特に、高音が透過しづらいとの事です。
ホッと一安心・・・。本当は、奥様にピアノを弾いていただき、カーテンを開けた状態と閉めた状態での音の違いを音声動画で録音したかったのですが、言い出せませんでした・・・残念・・!!