このブログでご紹介するのは、どうしても新築の施工現場が多くなるのですが、今回は掛替の施工例をお伝えします。

一本のお電話でのお問い合わせからスタートです。
当社の地元新聞での広告、さらにHP、blog をご覧いただき、ご相談のご連絡を頂戴いたしました。
すぐにカタログ数冊を持ってご訪問。しかし、私の中では、この訪問でご注文をいただく気は全くありません。
お電話でお問い合わせをいただいた時に、お客様のカーテンに対する思いや期待が私には十分に汲み取ることができていました。
まずは、お家を見せていただき、ご希望やご予算を聞き取りし、その上で実際に大きな生地見本を用いながらご提案をさせていただくのが私どものスタイルです。
この初回訪問時に、カーテンレールの不具合を確認し、またレースカーテンのデザイン提案をお話しした後、是非、ショールームへお越しいただくことをお勧めしました。
市内でありながら、車で片道30分程かかる距離ですが、快くご承諾をいただき、後日ご来店に至ったのです。
私の方は、数点の候補を選定し打合せに臨みます。ショールームには、900点程のサンプルを展示しておりますが、一応一通りのご説明をし、その中からお客様と共に数点に絞って行きます。
ここで、ほぼ決定に至る訳ですが、このご来店で最終決定をしていただく気も私には全くありません・・・。
第二候補、第三候補と生地をお選びいただき、半ば強引に(笑)ご自宅にお持ち帰りいただきます。
一晩眺めてもらうためです。当社のショールームでご覧いただくのと、実際にお客様のご自宅の照明の下で見ていただくのとでは、その生地の表情に違いがあるからです。
こうすることで、お客様の想像と納品後のギャップ、あるいは、別の柄にすれば良かったかなぁ、などといった後悔は発生しません。
イメージ通りのカーテン、100%ご満足いただけるカーテンが実現するのです。
さて、写真と解説になります。

今まではベージュ系のシンプルなドレープをお使いでしたが、少し変化をもたらしたい、しかし、暗い印象や派手なイメージは避けたいというのがお客様のご要望です。
そこで、ご採用いただいたのが、FA6805(フジエテキスタイル)。上品なパープルがかった地にジャガード織で線画のように花柄が描かれています。
形状記憶加工を付加し、きれいなウエーブを表現できています。

レースカーテンはエンブロイダリーのボイル地でバルーンシェード。E2359(アスワン)。
当初は、エンブロイダリーの生地で普通の両開きカーテンをイメージされていたようでした。
これまでは、お庭を眺めるためにレースを全開していることが多く、しかし、裏の住宅の2階の窓からの視線が気になる為、窓の上部にカフェカーテンをつっぱり棒で吊り下げておられました。
決してカッコイイものではありません・・・。
そこで、ご提案したのがバルーンシェードです。
上下昇降式で高さ調節が容易ですので、お庭を眺めるために下部は開けておきながら、上部はしっかりと陽射しや視線を遮ることができ、また、プライバシーを守ることができます。

降ろした時には、通常のカーテンのようになり、裾の小さなスカラップと細かな刺繍を楽しむことができます。


食堂のテラス窓は、滑りの良い装飾レールに取り替え。
出窓のレールもお取替えいたしましたが、カーテンの開閉をよりスムーズに、快適に行うためにも、古くなって滑りの悪いものは、新規にお取替えすることをおすすめします。

お部屋のアクセントにカーテンと同色と色違いのグリーンでクッションを製作いたしました。
すっかりイメージの変わったリビング・ダイニングに、ご夫婦揃って大変ご満足いただきました。
この仕事をしていて、最も嬉しい瞬間です。