FC2ブログ

インテリアショップ荒幸 施工日記

苫小牧でオーダーカーテンの専門店を営む店長の日記です。日々の仕事を写真を交えながらつづります・・・。

形状記憶加工の凄技

苫小牧のオーダーカーテン専門店『インテリアショップ荒幸』のブログです。


よく私はこのブログでも『カーテンは吊ってナンボの商品ですよ!』と書いていますが、
いくら良い生地、高価な生地であっても、カーテンとして仕立てた時にきれいでなければその価値は損なわれると思っています。

 ( 注:『ナンボ』=方言です。北海道と関西でも使うのかな・・?意味は、いくら とか どのくらい といった程度を表す言葉です。)

そんな悩みを解決してくれたのが、真空釜における形状記憶加工です。

P1080113_convert_20130924011203.jpg

オーガンジーに刺繍が施されたレース。横ハリが強く、通常カーテンに仕立てるとウエーブが出づらく、横に広がる性質があります。
形状記憶加工によって、きれいな丸みのあるウエーブが半永久的に維持されます。

P1080118_convert_20130924011340.jpg



P1080114_convert_20130924011245.jpg

同じ窓の厚地のカーテンは、シャンタン地に、しっかりとしたレーヨン刺繍が施されたドイツ製の生地。
お花や葉が刺繍によって豪華に表現されていますが、その刺繍部分がカーテンの均等なウェーブを乱してしまいます。
しかし、形状記憶加工によって、ベースのポリエステル地に強制的なウェーブを与えることで、刺繍部分も見事に丸みのある美しいカーテンとなるのです。

P1080116_convert_20130924011315.jpg


P1080119_convert_20130924011418.jpg

裏地付の場合も、裏地を縫い合わせた状態で真空釜に入れ処理しますので、表地と揃った状態で形状記憶加工がかかります。


同じお宅の主寝室。こちらも加工なしでは裾に向かってガバッと広がる厚地のカーテンです。
ひと手間とコストをかけることで、このような美しいカーテンとなるのです。

P1080105_convert_20130924011439.jpg


生地の特徴は、カタログではなかなか分かりづらいものがあります。
知識と経験のある専門店で実際に生地に触れ、アドバイスを受けるのが良いでしょう!


一般的に付加されることが多いのが、簡易型形態安定加工。こちらは、高熱スチームで形を整え、多少鋭角なプリーツを一時的に作ることができます。しかし、使用年数の経過や、洗濯によってその効果はうすれて行きます。
一方、当社が付加している形状記憶加工は、真空釜によって低温で生地に強制的なウェーブを与えるものであって、生地自体の傷みも少なく、また、高熱に弱い繊細なオーガンジーレースなどにもその効果を発揮することができます。


カーテンは、製品として出来上がり、現場に施工され、カーテンレールから吊り下がった状態でその価値が問われるのです!



スポンサーサイト



  1. 2013/09/23(月) 23:35:20|
  2. 形状記憶加工
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

形状記憶加工で美しいプリーツ

苫小牧のオーダーカーテン専門店「インテリアショップ荒幸」のブログです。


『カーテンは吊ってナンボ』の世界ですよ・・・・とよくお話しすることがあるのですが、何が言いたいかというと、いくら高級な生地を使っても、その縫製が悪かったり、取付方法が悪かったりすると決して良い出来上がりになる訳がなく、また逆に、安価な生地であっても、縫製や取付でその出来栄えは格段に良くなるものなのです。

また、違う見方をすると、同じ生地であっても、その縫製や取付施工で同じ生地とは思えないほど出来栄えが違ってきます。
ですから、カーテンはお客様のお宅に吊り下げて、初めてその価値を評価できるものなのです。


P1060368_convert_20130224235902.jpg

上の写真は暗くてほとんど解りませんが、ドレープ(厚地)、レース(薄地)ともに形状記憶加工を施し、きれいなプリーツを生み出している例です。

P1060370_convert_20130224235933.jpg

P1060371_convert_20130224235958.jpg

ドレープ生地は、フジエテキスタイルのFA6200。葉柄が横向きで散りばめられた、打込みの良いジャガード生地で、柄や色は他にはない個性豊かなものなのですが、なんせ横糸が強く、普通に縫製しただけですと、裾に向かってガバーッと開いてしまう暴れん坊です!
以前は、丈の短い時は良いのですが、丈が長いカーテンの場合は、欠点をお伝えし別の生地に変更することも多々ありました。
しかし、現在では、真空釜による形状記憶加工をほどこすことで、写真の様に美しいプリーツのカーテンを作ることが出来ます。しかも、その効果はお洗濯をしても変わることはありません。(一般的な、形態安定といわれている加工の場合は、2~3度のお洗濯でその効果は失われます。)


P1060365_convert_20130225000021.jpg

レースカーテンも形状記憶加工で丸みのある美しいプリーツが表現できています。こちらも、ハリの強いオーガンジー地に刺繍が施されているタイプで、普通に縫製しただけでは写真のようなきれいなウェーブは生まれないのです。


これらの美しいプリーツを生み出しているマシンはこちらの真空釜です。
当社の提携加工所に設置されています。

DSCN2110_convert_20130225000055.jpg

丸い筒状の窯の中に、波型の型紙に挟んだカーテン生地を入れて、ポリエステルの熱可塑性を利用し、形状を記憶させます。

DSCN2112_convert_20130225000125.jpg

カーテンの縫製工程の途中でこのような加工をすることで、美しいカーテンが生まれるのです。



当社では、生地の特性上ウェーブの出ずらい生地や、遮光生地のように横ハリが強い生地には、このような加工を施しています。『カーテンは吊ってナンボ』の商材であり、また、末永く美しいプリーツを楽しんでいただくために・・・。


  1. 2013/02/25(月) 23:05:25|
  2. 形状記憶加工
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

リーフ柄のジャガード、形状記憶加工

苫小牧のカーテン専門店「インテリアショップ荒幸」のブログです。


ほんとんど新築同様にリフォームされた住宅です。

P1050273_convert_20120620010603.jpg

P1050274_convert_20120620010649.jpg

リビング・ダイニングにご採用いただいたのは、リーフ柄が横向きで散りばめられたフジエテキスタイルのビリーフ(FA6200)、ポリエステルのジャガード織りの生地です。

これがなかなかの兵(?)ので、生地はしっかりしているのですが、横ハリが強すぎて形態安定加工ぐらいではきれいなプリーツが出ません。

しかし、昨年から当社の提携縫製所には、真空釜による形状記憶加工の装置が設置されたので、今回は胸を張って納品することができました!

P1050276_convert_20120620010716.jpg

もともと、プレーンシェードとしては仕上がりも良く人気の高い生地です。

写真には写っていないのですが、中天井のダークブラウンの色調とこのカーテンとが上手く調和しています。


和室にはプリーツスクリーンのツインタイプ。

P1050279_convert_20120620010744.jpg

今回はシースルー生地を下部に配置。
お客様の生活スタイルや、周りの住宅との位置関係などを考慮し、シースルー生地を上部に配置するか、下部に配置するか、毎回お客様とはじっくりと打合せさせていただいています。

P1050282_convert_20120620010822.jpg


主寝室は、イギリス製のジャガード織り生地でプレーンシェードに仕立て。

P1050285_convert_20120620010928.jpg

フジエテキスタイルのワールド・ファブリックスから、モメンタム(WF6115PN)を採用いただきましたが、同じ色糸使いの柄違いもあり、ベットスプレットやクッションといった小物とのコーディネートも簡単に楽しめる商品です。

P1050286_convert_20120620010858.jpg

レースカーテンは窓枠内側に両開きのレギュラー仕立てです。

レースもプレーンシェードや、ダブルシェードに仕立てることも選択肢の一つですが、ほとんど開閉をしないことや、窓を開けて風を取り込むことを考えると、普通のカーテンに仕立てて窓枠内に納めることもお薦めです。


P1050289_convert_20120620010958.jpg

キッチンの窓のロールスクリーンには、レーザーによるカットで花びらがグラデーションを表現しながら散りばめられています。

陽が差し込むと、カットされた柄を通り抜けた光が、床やキッチンにその柄を映し出すことでしょう。


P1050293_convert_20120620011024.jpg
Dysonの扇風機があったので、現物を始めて手にした私は、ちょっとだけスイッチを入れてみたくなったので、暑くもないのに風に当たってみました。
やっぱカッコイイ~!!

  1. 2012/06/19(火) 23:36:53|
  2. 形状記憶加工
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

真空釜による形状記憶加工

苫小牧のオーダーカーテン専門店「インテリアショップ荒幸」のブログです。


昨年末より当社の提携縫製所においてカーテンのきれいなウェーブを半永久的に保つ形状記憶加工ができるようになりました。

これまでも簡易的にウェーブを整えることのできる形態安定加工は生地によっては施していましたが、これは、永久なものではなく、3~4回程度の水洗いで効果が薄れるものです。

それに対し、形状記憶加工は、ポリエステル素材のもつ熱可塑性の特徴を利用し、生地を波型の型紙に挟み、真空状態をつくる釜に入れ、蒸気によって半永久的な美しいウェーブを形成させる加工です。
きれいなプリーツがでにくい遮光生地や横糸の強いジャガード織りの生地などに有効です。
何度お洗濯を繰り返しても、また乱暴に開け閉めをしても、常にきれいなウェーブを表現してくれます。


クレーム処理の例をご紹介します。

納品時に簡易的なプリーツ加工である、形態安定加工を施しましたが、数週間の利用で写真の様に決して美しいとは言えないウェーブになってしまいました・・・。

P1010873_convert_20120304002153.jpg

縦横ともに糸の打ち込みも良く、また二重組織となったジャガード織り生地の為、何も加工をしなければもっとグチャグチャになるところですが、形態安定加工をしてもこの通りです。

お客様に事情をご説明し、代替のカーテンを製作し、3週間ほどお預りさせていただきました。

P1010914_convert_20120304002242.jpg

形状記憶加工を施し、見違えたのが上の写真です!
本来、形状記憶の加工は、カーテンの縫製途中で生地を真空釜に入れ、ウェーブを形成してから上部のプリーツをつくるという工程でおこなわれます。
しかし、今回は、既に出来上がったカーテンを加工しなければならず、一度縫い解き、釜入れ後再縫製しました。
大きいサイズが3窓あり、加工所の協力のもと、お客様にご満足いただけるよう直すことができたのです(ホッ!)。


では、もう1件、形状記憶加工の現場

P1010992_convert_20120304011603.jpg
レースはエンブロイダリー、こちらは何も加工しなくても裾のマクラメの重さで十分にきれいなプリーツがでます。

P1010994_convert_20120304011648.jpg

P1010995_convert_20120304011715.jpg

しっかりとしたジャガード織りの為、カーテン丈が長くなるとウェーブが出にくくなる生地です。
形状記憶加工で柄に合わせてウェーブが出るように縫製。
丸みのある美しいウェーブが永遠に保たれます。


僕は口癖の様に言っているのですが、「カーテンは吊ってみて何ぼ!」の商品です・・・。
いくら良い生地、高価な生地であっても、吊り下げた時に美しくなければその価値はありません。
そんな意味で形状記憶は、とても我々の味方となる加工技術の一つです。


  1. 2012/03/03(土) 23:13:15|
  2. 形状記憶加工
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0